遊郭経営10年、現在、スカウトマンの告白 飛田で生きる 杉坂圭介  

飛田新地で親方となった著者の話。親方=オーナーなわけだが、飛田ではこの言い方で通るようだ。

とにかく嬢の管理が全てで、苦労話が身に染みた。結局の所稼げる嬢というのは、人間的にもちゃんとしているのが条件のようだ。どんなに綺麗でも可愛くても、最低限のサービス精神がないと客がつかない。性産業もそこらのサービス業とそういう意味では大差がない。

金が入り用で飛田に来たという女性が8割超えとのことだ。給料は基本日払いだが、遊んですぐに使い切ってしまう場合が多い。ホストに入れあげる嬢も多々いるらしい。

しかし15分で1万5千円はやっぱ高いよなと思いつつ、お互い一切気を使う必要がなくていいかもとも思うのであった。

 

性犯罪被害とたたかうということ 小林美佳

性犯罪被害とたたかうということ

性犯罪被害とたたかうということ

 

著者には性被害者から度々相談のメールが来るとのことだった。その中には女性のみならず、男性の被害者も含まれている。そうだよな、男性に対する強姦を始めとした性被害もあるんだよなと認識。想像力の足りない自分を恥じる。

被害者の方の心情を察すると、当然心が痛くなるわけだが、やはり経験された人にしかその痛みは分からないのだろうと、女性プロデューサーとの下りを読んでいて感じられた。自分は一生加害者にならない自信はあるけれど、知らず知らずに誰かを傷つけていそうでそれが怖い。

科学事件 岩波新書 柴田鉄治

著者は元朝日新聞記者。ジャーナリズムの目線から下記の項目を扱っている。

脳死、臓器移植

薬害エイズ

体外受精

原子力

水俣病

・大地震

・クローン羊

wikiを読むのもまあいいけど、本書を読むべき。事件の概要と展開を調べるのに非常に役立つ。

科学事件 (岩波新書 新赤版 (663))

科学事件 (岩波新書 新赤版 (663))