アーティスト症候群

2011年発売。

著者の大野さんもかつては「アーティスト」だったそうだ。タイトルに芸能人と入っているが、芸能人のアート活動についてかなりのページ数を割いている。いかんせん、その芸能人のアートに関して著者の主張は分かったが、ただの感想文が書き連ねてあるのみで取材はしてないで書いてるだろうという印象を受けた。誹謗に近いものがあるのでは…とすら思えて読むことが辛くなった。現代アートの流れをつかむには良いかもしれない。しかし、それが目的なら他の本を人には薦めるだろう。良い点を挙げるとすれば、こんな見方もあるのかでも生きづらそうだなと思いたい時に読むのが最良なのかもしれない。

 

平安女子の楽しい!生活 岩波ジュニア新書

Kindle Unlimitedが3か月0円で加入出来たため、岩波ジュニア文庫でも読んでみるか!ということで読了。
平安時代に対してほとんど知識がない状態で読んだが分かりやすいことこの上なかった。
歴史ものの本を読むと、用語の意味を調べながらではないと先になかなか進まない人間なので、源氏物語蜻蛉日記の一節が非常にくだけた表現で現代語訳されている点も良かった。
当時の服飾や屋敷に関して具体的に説明されていたが、挿絵もまた併せて理解しやすい。
いつの時代も男女の悩みはアプローチの方法が異なるだけで一緒なのですかね…。老若男女楽しめる1冊。

 

ダブルプレー ロバート・B. パーカー

黒人初(厳密にはMLB創世期に黒人選手がいたらしいので初ではないらしい)メジャーリーガー、ジャッキー・ロビンソンが登場するハードボイルド。

黒人であるがゆえに差別・時には命を脅かされる危険を、戦争経験者で白人のボディーガードとジャッキー・ロビンソンが乗り越え絆で結ばれて行く物語だ。

実在の選手や関係者が登場するので、この人はどんな選手だったのだろうと思いwikiってしまうので読破するのに結構時間がかかった。

当然フィクションではあるのだが、パイオニアの黒人選手というのはここまで耐えなくてはいけないのかと思いながら文字を追った。パーカーの本はこれが2冊目で、以前読んだのはスペンサーシリーズだった。内容はハードボイルドだが、文体自体は良くも悪くもライトな部類だと個人的には思うので、今後もトライしてみるつもり。